さて、テレビの力を借りて音楽通の道を一歩登ってみたところで、更に上を目指していきましょう。
実生活には親戚以外の友達がたくさんいます。小さい友達から大きい友達、
その全ての人達にあなたは「もうどう見てもほとばしる程、音楽通」と思われなければいけません。
そのためには、更に形だけにこだわらなくてはいけません。
ぶっちゃけ、歌が下手でも見た目が上手そうならそれだけでやっていけたりする人もTVに出ている時代です。
前向きに攻めていきましょう。
■家の中 編 ~中級~
「形から入ろう 1」で学習したテレビをつけるハッタリをそろそろ卒業したくなった方は、一旦ラジオに転向してみるといいでしょう。
黙っていても曲が流れてくれて、しかもリクエストまでできます。
外国人も基本的にラジオです。どうでしょう、これだけでもうラジオが手放せないですよね。
むしろ、テレビがあってもラジオをかけるくらいになればもう音楽通です。
ただし、AM放送は注意してください。
ハッタリにはFM放送しか無いのです。「AMは"(A)あなたは(M)負け組"」の略だと考えてください。
■家の外編 ~初級~
なんと言っても、視覚からと言えばラジカセでしょう。
一昔前は外人と言えばラジカセを必ず持っていました。
しかし、現在はスペースシャトルも飛んでいる文明の世。どうアナログに生きてもラジカセは無いでしょう。
手軽に思われるそのグッズとは、もちろん"ヘッドフォン"です。
当然過ぎて中級にもなれません。
しかし、これはまさにハッタリのために作られたような装備です。
耳にさえつけていればもう音楽聴いているとしか思われません。それこそあなたの望むところではないでしょうか。
しかも、このヘッドフォンの良いところは「何を聴いていても他の人には聞こえない」ところです。
もう落語でもお経でも、この際何も聞いていなくても良いのです。
ハッタリ界のマストアイテムのこのヘッドフォン、もし何も聞いていなければ遠くから黄色い声で
「あの人、音楽通~!」とかいう声が聞こえてくるかもしれません。聞こえてこないかもしれません。
音楽通を極めるという道にはかなり逃げ道になるだろう感は否めませんが、騒音だらけのこの日本。
たまにはそんな空間があっても良いのではないでしょうか。
そう考えると、道行く人達みんなハッタリ仲間です。きっとヘッドフォンをつけて音楽を聴いている振りをして、
他人の携帯電話の着信音でイントロクイズ大会など開催しているのでしょう。
聴覚の面では気合入れる必要はありません。
だってハッタリなんですから。
あくまでもビジュアルだけにこだわってください。
だって、ハッタリなんですから。
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